DAO
はじめに
DAO(Decentralized Autonomous Organization)とは分散型自律組織のことです。
これじゃあ、ちょっと何言ってるかわからないですねー。
DAOのイメージをざっくり言うと、未来的な会社みたいな組織のことだと思ってください。
うん、これも全然イメージ湧かないですね笑
大丈夫です、もう少し具体的に説明していきます。
DAOについて説明するにあたり、いくつか専門用語も出てくるので、以下の記事を参考にしてみてください。
DAOのイメージで、未来的な会社と伝えましたが、これは特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織であるということです。
今の会社は株主とか社長が存在しているので、そのような人たちが存在しない会社がDAOということです。
そうは言っても、現代社会だとなかなか想像しにくいのではないでしょうか?
では、DAOは社長や株主がいないのにどのように会社の事業を決定しているのかを見ていきましょう。
DAOとは?
上でDAOの概要については説明しましたので、もう少し詳しく説明していきます。
DAOとは、分散型ネットワーク上で構成される組織のことを指しています。
中央集権的な組織(今までの会社)とは異なり、参加者全員が自由に参加でき、意見を共有し合いながら、自分達で組織化して活動することができます。
簡単に言っちゃうと、みんなが公平に組織運営できるよっていう感じですね。
このDAOの別の特徴として、ブロックチェーン技術(改ざん不可)を活用して運営されることが多く、スマートコントラクト(全自動の契約書)によって自動化されたルールに基づいて運営されることから、透明かつ信頼性の高い活動が行われています。
この辺の単語についてわからなければ、冒頭の記事を参照してみてください。
これらの特徴があるからこそ、DAOは社長や株主が存在せずに意思決定を行なっていくことが可能となっています。
例えば、あるプロジェクトを開発するために、多数のエンジニアが協力して作業を行う場合を考えてみましょう。
中央集権的な組織では、プロジェクトマネージャーがタスクの割り振りや進捗管理を行い、エンジニアたちは指示に従って作業を進めます。
しかし、この方法では、プロジェクトマネージャーの意思決定が遅れたり、エンジニアたちの意見が反映されなかったりすることがあります。
これは今まで通りの会社のやり方ですね。
このケースをDAOに置き換えてみると、エンジニアたちが自分達で組織化して作業を行うことができます。
これはエンジニアたちに指示を出す役割が不要になるということですね。
DAOでは、参加者全員が投票で意思決定を行い、作業の進め方やタスクの優先順位などを決定します。
そんなことができるの?ということを可能にしているのが何度も出てくるブロックチェーンとスマートコントラクトという技術です。
スマートコントラクトによって、タスクの完了に応じた報酬の自動配分が行われます。
このように、DAOは参加者全員が自由に意見を出し合いながら、透明性の高い活動を行うことができます。
また、DAOは投資家が投資した資金を運用する目的で設立されることもあります。
例えば、あるDAOに投資した投資家は、DAOが行う事業の収益に応じた報酬を受け取ることができます。
また、投資家たちはDAOの意思決定に参加することができ、プロジェクトの運営に関する重要な意見を出すことができます。
DAOの向き不向きの事業はあるとは思いますが、向いている事業についてはDAOは大きな効果を発揮することが期待されているため、沢山設立されてきています。
課題
しかし、DAOにはいくつかの課題があります。
例えば、参加者の信頼性が問題となることがあります。
中央集権的な組織と異なり、DAOには参加者の選別が難しく、不正行為や投票の乱用などが起こる可能性があります。
また、スマートコントラクトのコードにバグがあった場合、不正行為や資金の紛失が発生する可能性があります。
さらに、DAOは現在法的な枠組みが整っていないため、法的なリスクがあることも考慮する必要があります。
例えば、DAOが法的に認められていない地域で活動する場合、投資家や参加者たちがリスクを負うことになります。
以上のように、DAOは分散型ネットワーク上で構成される新しい形態の組織であり、透明性や自由度の高い活動が可能です。
しかしながら、参加者の信頼性や法的なリスクなどの問題があるため、注意が必要です。
今後、DAOがますます普及することが予想されますが、その際には、適切なリスクマネジメントが必要となります。
まとめ
DAOは将来性が期待されていて、様々なDAOが立ち上がっていますが、現在は社会実験の最中で、それぞれのDAOが運用していく中でDAOの正解を模索していっています。
日本だと、ZOZOTOWN創設者である前澤氏のMZDAOが有名ですね。
DAOといっても現在はMZDAOのように、旗揚げする人がいて意見を取りまとめていたりして、完全に分散型になっている組織はありません。
唯一、ビットコインくらいでしょうか。
完全に分散化してしまうと、組織が立ち行かなくなってしまうし、誰か1人の力に頼ったりすると中央集権的となり、今までの会社と変わらなくなってしまいます。
ここに組織運営の難しさが表れていると同時に、完全分散できているビットコインの凄さが改めてわかります。
DAOは最初はサポート的に管理者がいるけど、最終的には完全な分散化を目標としているといった感じが現状のDAOだと思います。
このように、DAOはまだこれから期待されている組織ではありますが、課題も抱えています。
正直DAOにする必要性を感じない名ばかりのDAOも多くあるように感じます。
本当にDAOにする必要があるのか?
という目線をしっかり持っていると、流行りに惑わされずに、冷静に判断ができると思います。