IEOは今後どうなる!?その展望とは?
はじめに
はじめにIEOというものについて説明します。IEOは、Initial Exchange Offeringの略称で、トークンセールの形態のことです。
IEOは、仮想通貨取引所がプロジェクトに対して調査を行い、上場を許可するトークンセールです。
そのため、プロジェクトに対しての精査をユーザーが詳細にしないでも、ある程度の信頼性がおけるという利点があります。
これは本当に大きなことで、ICO(Initial Coin Offering)が問題になったことに起因します。
ICOはIEOとは異なり、発行体に対する取引所の審査やバックアップがありませんでした。
まだまだ仮想通貨を利用した資金調達は法整備も進んでいなかったため、、投資家から資金を持ち逃げするような事例が後を立ちませんでした。
このようにICOは投資家からするとリスクが高く安全性も低いため、安心して投資できる仕組みが必要とされて誕生したのがIEOです。
IEOは今まで市場に出回っていなかったトークンを固定価格で購入する機会となり、信頼性についても仮想通貨取引所がある程度精査をしているため、市場に出たら価格は上がる確率は高いと思う人も多く、人気のイベントになっています。
IEOの意義
これは筆者の個人的な見解ですが、現在のIEOは、「ある程度仮想通貨を触っている人たちのオモチャにされているなぁ」と感じます。
どういうことかというと、IEOに参加するためには抽選が発生するのですが、当選したら自分のポジションを自慢したり市場にトークンが出た後の価格についての上昇示唆等、初心者をたきつけるような表現がSNSで多く見られます。
いわゆるポジショントークというやつです。そして、期待感が高まっているトークンの市場への売り出しと共に初心者へ売り浴びせます。
これによりポジショントークをしていた人たちは高値で売り抜けるとともに、高値で買った人たちはババを引くような形となります。
このようなことから、現在のIEOは一部の人たちのオモチャ化している感が否めません。
FNCT
最近、仮想通貨取引所であるCoincheckでIEOが行われ、話題になったトークンにフィナンシェトークン(FNCT)があります。
次の画像はFNCTの取扱い後1週間程度経過した後の価格推移です。
IEO価格が0.41円だったので、上場直後の価格上昇は見られたものの徐々に下落して、現在ではIEO価格を割ってしまっています。
このように、IEOが行われれば必ず値段が上がるということではありませんし、様々な思惑のもとに値動きが発生するので初心者の方は特に注意が必要です。
IEOに参加した人でFNCTが一体どんなトークンで、何を目指しているプロジェクトかを説明できる人はどれだけいるんでしょうか?
まとめ
IEOは、発売されるトークンが取引所上で取引可能となることが大きなメリットとなっています。
これにより、投資家は直接トークンを購入することができ、安全かつスピーディーなトークンの購入が可能になっています。
その反面、マネーゲーム化している部分も否めません。
仮想通貨取引所への高額な手数料や、IEOを行うにあたっての広告宣伝費等、様々な費用も運営側は負担しています。
その費用は間接的に投資家が支払っているということは頭に入れておきましょう。
IEOはこのようにまだまだ多くの課題が残ってはいますが、大勢の人にトークンを知ってもらう機会であることは事実です。
時間はかかると思いますが、徐々に制度や体勢を改善していき、Web3.0業界の発展に繋がればいいなと思っています。