法定通貨
はじめに
法定通貨とは、日本円や米ドル等のように、法律によって「強制通用力」を持つ通貨のことです。
わかりやすくいうと、買い物をするときに日本円の支払いを相手は拒めないということです。
普段当たり前のように私たちが利用しているお金も、このような決まりのもとで使われているわけです。
日本円は日本銀行が発行し、国が管理しています。
今までは国家が通貨を管理することで秩序を保とうとすると同時に権力を高めてきました。
そこに国家の通貨発行の特権を根底から揺るがしかねない存在が現れました。
それがビットコインです。そのため世界中で仮想通貨に対して厳しい規制をとっていますが、ビットコインのシステムをコントロールすることは国家でもできないため、妥協点を探しているのが現状です。
国力の弱い国では、逆にビットコインの力を利用して繁栄しようと模索している動きもあります。法定通貨とビットコインの違いについて見ていきましょう。
日本円とビットコインの比較
日本円とビットコインの比較を次の表で行ってみます。
この表でどのような特徴が見つけられるでしょうか?
日本円(JPY)
形態 | 実態が存在する |
---|---|
送金 | 時間がかかり手数料が高い |
偽造 | 偽造の可能性あり |
発行体 | 日本銀行 |
管理者 | 日本国 |
価値 | 日本国が保障 |
発行枚数 | 無限 |
ビットコイン(BTC)
形態 | データ |
---|---|
送金 | 安くて早い |
偽造 | 不可能 |
発行体 | 存在しない |
管理者 | 存在しない |
価値 | 需要と供給で決定 |
発行枚数 | 2,100万枚 |
表を見てみるとかなり違うことがわかります。
この違いをどのように捉えるのか考えることが非常に重要だと思います。
まとめ
法定通貨はもちろん生活する上では必要不可欠なものです。
その反面、最近の混沌とした世界経済を見ていると、「全財産が法定通貨で大丈夫なのか?」という疑問を抱いてしまいます。
実際に、ビットコインを法定通貨として採用する国家も出始めてきおり、日常生活でビットコインで決済ができるようになっています。
最近では今までに経験が無いほど連日のように商品の値段が上がるニュースを見るようになりました。
安易に法定通貨を発行しすぎると物価の値段が上昇し、最悪ハイパーインフレーションを引き起こしてしまう可能性もあります。
学校の教科書で子供が札束を積み木のようにして遊んでいる写真が載っていたアレです。
国家が価値を価値を保障するかわりに無限に発行できてしまう法定通貨と、発行枚数が決まっていて需要と供給のバランスで価値が決まるビットコインの将来性について、一度じっくりと考えてみてはいかがでしょうか?