レイヤー
仮想通貨のレイヤーとは、ブロックチェーンの構造の中で機能や目的に応じて分類された各種プロトコル(ルール)のことを指します。
それぞれのレイヤーは、自身が担当する機能に特化しており、それぞれが独立して動作します。
レイヤー1
レイヤー1は、ブロックチェーンの基盤となる層です。
主にトランザクションの承認やブロック生成を担当していて、ビットコインやイーサリアムが代表的なレイヤー1の仮想通貨です。
レイヤー1のメリットは、セキュリティが高く分散型であることが挙げられる一方で、処理速度やスケーラビリティ(拡張性)に課題があります。
レイヤー2
レイヤー2は、レイヤー1の上に構築されたプロトコルです。
主にスケーラビリティの課題を解決するために開発されたため、レイヤー2にはオフチェーン取引やスマートコントラクトなど、レイヤー1では実現困難だった機能が含まれています。
レイヤー2のメリットは、高速で低コストなトランザクションが可能であることや、レイヤー1の負荷を軽減することが挙げられます。
レイヤー1とレイヤー2の違い
レイヤー1とレイヤー2の違いは、主に処理速度やスケーラビリティ、セキュリティのレベルにあります。
レイヤー1はセキュリティが高い代わりに処理速度やスケーラビリティに課題がありますが、レイヤー2はそれらの課題を解決する代わりにセキュリティリスクがある場合があります。
また、レイヤー1は一般的に取引手数料が高く処理時間も長い傾向がある一方、レイヤー2は取引手数料が低く処理時間も短い傾向があります。
最近のトレンドとして、レイヤー1とレイヤー2の組み合わせで最適な構成を検討する動きがあります。
例えば、ビットコインはレイヤー1のブロックチェーン上で動作する仮想通貨です。
ビットコインのブロックチェーンは分散型台帳であり、誰でも参加できるネットワーク上でトランザクションを記録することができますが、ビットコインのブロックチェーンは1秒あたりの処理能力が制限されており、トランザクション処理に時間がかかるという課題があります。
ライトニングネットワークはビットコインのブロックチェーン上に構築されたレイヤー2の技術であり、高速で低コストなビットコインのトランザクションを可能にします。
ライトニングネットワークは、ビットコインのブロックチェーン上に複数の支払いチャンネルを作成し、トランザクションをオフチェーンで行うことで高速かつ低コストなトランザクションを実現しています。
このように、レイヤー1とレイヤー2は補完的な役割を持ち、ビットコインなどの仮想通貨の高速化やスケーラビリティの向上を実現するために、共に活用されることがあります。